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【危険】アスベスト(石綿)が含まれるサイディングとは?見分け方や除去方法を徹底解説!
2024.02.02
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断熱性や耐火性に優れた建築材料として、明治頃から広く使用されていたアスベスト(石綿)。健康被害が指摘され、現在では製造や使用が禁止されています。
しかし、今でも外壁や屋根などの建材に多く残っている状態です。
もしあなたの家にアスベスト(石綿)が使用されているとしたら、健康被害のリスクがあります。
この記事では、住宅の外壁や屋根に使用されていたアスベスト(石綿)を含むサイディングの種類や見分け方、対策について解説します。
アスベスト(石綿)は、自然界に存在する繊維状のケイ酸塩鉱物です。
別名「石綿」と呼ばれ、その名のとおり綿のような形状をしています。
断熱性や耐火性に優れていることから、さまざまな建材に混ぜ込む形で利用されてきました。
アスベスト(石綿)には大きく分けて3種類あります。
・クリソタイル(白石綿)
・クロシドライト(青石綿)
・アモサイト(茶石綿)
日本では、クリソタイル(白石綿)が最も多く使われていました。
クロシドライト(青石綿)は、有害性が最も高いとされています。
主な用途は、以下のとおりです。
呼吸器官を通って肺に侵入すると、簡単には排出されません。
アスベスト(石綿)の吸入による健康被害は、最初のアスベスト(石綿)吸入からおおむね40年前後の潜伏期を経て発症します。
アスベスト(石綿)による健康被害には、呼吸困難、反復性の胸痛、反復性の呼吸器感染、石綿肺がん、悪性中皮腫などです。
死亡に至るケースも多く、アスベスト(石綿)関連の訴訟は世界中で起こり、社会問題となりました。
過去にアスベスト(石綿)が含まれていたサイディング材2種類を紹介します。
凍害に強く、断熱性に優れたことから外壁に多く使われていましたが、1990年に製造が禁止されました。
繊維質にアスベスト(石綿)が含まれていたため、2004年に製造が禁止になりました。
▶️けい酸カルシウム板第1種(ケイカル板)
▶️屋根用化粧スレート(コロニアル)
▶️アスファルト防水シート(ルーフィング)
▶️化粧スレート(コロニアル)
▶️押出成形セメント板
▶️フレキシブルボード
▶️スレートボード
▶️ロックウール吸音天井板
▶️石膏ボード
▶️京壁・じゅらく壁
▶️塩化ビニルシート
中でも最も普及していた「けい酸カルシウム板第1種」は、天井材、壁材、耐火間仕切材など、内装材として広く使用されていました。
しかし、アスベスト(石綿)による健康被害が懸念されるようになったため、2004年に製造が終了しています。
サイディングにアスベスト(石綿)が含まれているかどうかを見分けるポイントは、以下の5つです。
・建築用仕上げ塗装材
・建築用下地調整塗材(フィラー・サーフェイサー)
・石綿含有金属系サイディング
・繊維強化セメント板
また、青色、灰色、白色、茶色に仕上がっている場合も、アスベスト(石綿)が含有している可能性が高いです。
その後、1975年に含有率5%以上の吹き付けアスベスト(石綿)の使用が禁止され、1995年には含有率1%のアスベスト(石綿)の使用が禁止されました。
2006年には一般的な戸建住宅でのアスベスト(石綿)使用が全面禁止されました。
2006年以前に建てられたものであれば、外壁などにアスベスト(石綿)含有の建材が使用されている可能性があります。
触れる際は、手袋をして判断しましょう。
アスベスト(石綿)が皮膚に付着した場合は、水で洗い流せば問題ありません。
具体的には、アスベスト(石綿)が疑われる吹付け材の一部にお酢をかけてみます。
アスベスト(石綿)であれば酸に強いため、お酢をかけても溶けずに形がそのまま残ります。
ロックウールなどはお酢をかけると溶けてしまうため、この方法でアスベスト(石綿)と区別することができます。
専門業者であれば、建物のどの部位にどの建材が使われているか、建材から飛散の可能性があるかどうかを調べることができます。
アスベスト(石綿)調査の費用は建物の規模や調査内容によって異なりますが、一般的に数万円から数十万円程度の費用がかかります。
古い家屋を建て替えや土地売却などで撤去する場合は、事前にアスベスト(石綿)(石綿)調査を行っておきましょう。
サイディングのアスベスト(石綿)を除去する方法は、以下の5つがあります。
・除去工法(リムーバル工法)
・封じ込み工法(エンカプスレーション工法)
・囲い込み工法(カバーリング工法)
・剥離工法(ピーリング工法)
・ウォータージェット工法
アスベスト(石綿)含有建材を下地から取り除くため、飛散を完全に防止できます。
アスベスト(石綿)含有層は残りますが、飛散を防止することができます。
封じ込み工法と囲い込み工法は、どちらもアスベスト(石綿)含有建材を残す工法であるため、飛散による健康被害を予防するために、定期的な検査やメンテナンスを行わなければなりません。
薬品によって湿潤化されるため散水する必要がなく、作業後の処理も容易です。
取り残しがある場合は、他の工法との併用が必要となります。
アクアセルローターは、ノズルから高圧水を噴射することによってアスベスト(石綿)含有塗膜を剥離します。
剥離した塗膜は、アクアセルローター内に設置された集塵機によって同時に吸引されます。
剥離されると同時に吸引されるため、アスベスト(石綿)の飛散を完全に防止することができます。
アスベスト(石綿)処理は、労働安全衛生規則で「危険または有害」と定められているほど、作業者の健康被害につながる危険性の高い業務です。
アスベスト(石綿)処理を業者に依頼する際には、以下の3つのポイントを必ず確認するようにしましょう。
・「石綿取扱作業従事者、石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者」の資格を有しているか
・調査に十分な時間をかけもらえるか
・ゴミを適切な方法で処理してもらえるか
これらのポイントに問題がある業者は、アスベスト(石綿)の飛散による健康被害のリスクが高まるため、依頼しないほうがよいと考えられます。
また、インターネットで業者を探す場合は、ホームページに施工事例が載っているかどうかにも注目しましょう。
本記事では、アスベスト(石綿)が含まれていたサイディング材の種類や危険性、見分けるポイント、除去する方法について解説しました。
2006年以前に建てられた住宅の外壁にはアスベスト(石綿)が含まれている可能性があるため、外壁が劣化したり、改修工事が行われたりする際には注意が必要です。
アスベスト(石綿)を含む外壁をすぐに取り換えなくても問題ありませんが、早めに外壁塗装を実施して劣化を防ぐことで、外壁を長持ちさせて撤去するまでの日数を延ばすことができます。
もし、外壁の劣化が気になるようでしたら、専門業者に相談しましょう。
ガイソーは、アスベスト(石綿)の含有有無の調査から、適切な処置のご提案まで、丁寧に対応させていただきます。
しかし、今でも外壁や屋根などの建材に多く残っている状態です。
もしあなたの家にアスベスト(石綿)が使用されているとしたら、健康被害のリスクがあります。
この記事では、住宅の外壁や屋根に使用されていたアスベスト(石綿)を含むサイディングの種類や見分け方、対策について解説します。
アスベスト(石綿)とは?
アスベスト(石綿)は、自然界に存在する繊維状のケイ酸塩鉱物です。
別名「石綿」と呼ばれ、その名のとおり綿のような形状をしています。
断熱性や耐火性に優れていることから、さまざまな建材に混ぜ込む形で利用されてきました。
アスベスト(石綿)には大きく分けて3種類あります。
・クリソタイル(白石綿)
・クロシドライト(青石綿)
・アモサイト(茶石綿)
日本では、クリソタイル(白石綿)が最も多く使われていました。
クロシドライト(青石綿)は、有害性が最も高いとされています。
アスベスト(石綿)の特徴
先ほどお伝えしたように、アスベスト(石綿)は断熱性や耐火性に優れ、加工しやすく安価であることから、さまざまな用途に使用されてきました。主な用途は、以下のとおりです。
建材 | 吹き付け材、断熱材、スレート材、天井材、外壁仕上げ材など |
摩擦材 | 自動車のブレーキライニングやブレーキパッドなど |
シール断熱材 | 石綿紡織品、ガスケットなど |
工作物 | 駐車場、プラットホーム、変電施設など |
家庭用品部品 | 洗濯機のガスケットや乾燥機のベルトなど |
アスベスト(石綿)の危険性
アスベスト(石綿)は、「髪の毛の5,000分の1」という非常に細かい繊維状の物質です。呼吸器官を通って肺に侵入すると、簡単には排出されません。
アスベスト(石綿)の吸入による健康被害は、最初のアスベスト(石綿)吸入からおおむね40年前後の潜伏期を経て発症します。
アスベスト(石綿)による健康被害には、呼吸困難、反復性の胸痛、反復性の呼吸器感染、石綿肺がん、悪性中皮腫などです。
死亡に至るケースも多く、アスベスト(石綿)関連の訴訟は世界中で起こり、社会問題となりました。
アスベスト(石綿)が含まれていたサイディング材の種類
過去にアスベスト(石綿)が含まれていたサイディング材2種類を紹介します。
石綿含有建材複合金属系サイディング
石綿含有建材複合金属系サイディングとは、金属製の表面材にアスベスト(石綿)を混入させた外壁材のことです。凍害に強く、断熱性に優れたことから外壁に多く使われていましたが、1990年に製造が禁止されました。
石綿含有窯業系(ようぎょうけい)サイディング
石綿含有窯業系サイディングとは、セメントと繊維質を混合して板状に成形した外壁材です。繊維質にアスベスト(石綿)が含まれていたため、2004年に製造が禁止になりました。
サイディング以外の素材でアスベスト(石綿)が含まれていたもの
サイディング以外の素材でアスベスト(石綿)が含まれていたものは、以下のものがあります。▶️けい酸カルシウム板第1種(ケイカル板)
▶️屋根用化粧スレート(コロニアル)
▶️アスファルト防水シート(ルーフィング)
▶️化粧スレート(コロニアル)
▶️押出成形セメント板
▶️フレキシブルボード
▶️スレートボード
▶️ロックウール吸音天井板
▶️石膏ボード
▶️京壁・じゅらく壁
▶️塩化ビニルシート
中でも最も普及していた「けい酸カルシウム板第1種」は、天井材、壁材、耐火間仕切材など、内装材として広く使用されていました。
しかし、アスベスト(石綿)による健康被害が懸念されるようになったため、2004年に製造が終了しています。
サイディングにアスベスト(石綿)が含まれているかどうかを見分けるポイント
サイディングにアスベスト(石綿)が含まれているかどうかを見分けるポイントは、以下の5つです。
ポイント①外壁の種類と色で判断する
以下の外壁材にアスベスト(石綿)が使用されている可能性があります。・建築用仕上げ塗装材
・建築用下地調整塗材(フィラー・サーフェイサー)
・石綿含有金属系サイディング
・繊維強化セメント板
また、青色、灰色、白色、茶色に仕上がっている場合も、アスベスト(石綿)が含有している可能性が高いです。
ポイント②建築年で判断する
アスベスト(石綿)の使用は、高度成長期の1950年代から始まり、1970年代がピークでした。その後、1975年に含有率5%以上の吹き付けアスベスト(石綿)の使用が禁止され、1995年には含有率1%のアスベスト(石綿)の使用が禁止されました。
2006年には一般的な戸建住宅でのアスベスト(石綿)使用が全面禁止されました。
2006年以前に建てられたものであれば、外壁などにアスベスト(石綿)含有の建材が使用されている可能性があります。
ポイント③触れて判断する
アスベスト(石綿)は皮膚から吸収されることはありませんが、皮膚に付着すると刺激や炎症を引き起こす可能性があります。触れる際は、手袋をして判断しましょう。
アスベスト(石綿)が皮膚に付着した場合は、水で洗い流せば問題ありません。
ポイント④お酢をかけて溶けないかで判断する
アスベスト(石綿)は、お酢に溶けないという性質を利用した見分け方があります。具体的には、アスベスト(石綿)が疑われる吹付け材の一部にお酢をかけてみます。
アスベスト(石綿)であれば酸に強いため、お酢をかけても溶けずに形がそのまま残ります。
ロックウールなどはお酢をかけると溶けてしまうため、この方法でアスベスト(石綿)と区別することができます。
ポイント⑤業者に判断してもらう
アスベスト(石綿)調査は、専門業者に依頼するのが確実です。専門業者であれば、建物のどの部位にどの建材が使われているか、建材から飛散の可能性があるかどうかを調べることができます。
アスベスト(石綿)調査の費用は建物の規模や調査内容によって異なりますが、一般的に数万円から数十万円程度の費用がかかります。
古い家屋を建て替えや土地売却などで撤去する場合は、事前にアスベスト(石綿)(石綿)調査を行っておきましょう。
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サイディングのアスベスト(石綿)を除去する方法
サイディングのアスベスト(石綿)を除去する方法は、以下の5つがあります。
・除去工法(リムーバル工法)
・封じ込み工法(エンカプスレーション工法)
・囲い込み工法(カバーリング工法)
・剥離工法(ピーリング工法)
・ウォータージェット工法
除去工法(リムーバル工法)
アスベスト(石綿)除去工法は、アスベスト(石綿)含有建材を完全に取り除くことができる最もおすすめの工法です。アスベスト(石綿)含有建材を下地から取り除くため、飛散を完全に防止できます。
封じ込み工法(エンカプスレーション工法)
アスベスト(石綿)含有層に薬剤を浸み込ませて固着・固定化したり、表面に造膜剤を塗って含有層を覆ったりする工法です。アスベスト(石綿)含有層は残りますが、飛散を防止することができます。
囲い込み工法(カバーリング工法)
アスベスト(石綿)含有建材を、アスベスト(石綿)を含まない建材で覆って飛散を防止する工法です。封じ込み工法と囲い込み工法は、どちらもアスベスト(石綿)含有建材を残す工法であるため、飛散による健康被害を予防するために、定期的な検査やメンテナンスを行わなければなりません。
剥離工法(ピーリング工法)
アスベスト(石綿)含有の仕上げ塗材や下地調整材を、薬品によって湿潤化させて取り除く工法です。薬品によって湿潤化されるため散水する必要がなく、作業後の処理も容易です。
取り残しがある場合は、他の工法との併用が必要となります。
ウォータージェット工法
アクアセルローターと呼ばれる機械を使って、アスベスト(石綿)含有塗膜を剥離と同時に吸引する工法です。アクアセルローターは、ノズルから高圧水を噴射することによってアスベスト(石綿)含有塗膜を剥離します。
剥離した塗膜は、アクアセルローター内に設置された集塵機によって同時に吸引されます。
剥離されると同時に吸引されるため、アスベスト(石綿)の飛散を完全に防止することができます。
サイディングのアスベスト(石綿)処理を業者に依頼するときの注意点
アスベスト(石綿)処理は、労働安全衛生規則で「危険または有害」と定められているほど、作業者の健康被害につながる危険性の高い業務です。アスベスト(石綿)処理を業者に依頼する際には、以下の3つのポイントを必ず確認するようにしましょう。
・「石綿取扱作業従事者、石綿作業主任者、建築物石綿含有建材調査者」の資格を有しているか
・調査に十分な時間をかけもらえるか
・ゴミを適切な方法で処理してもらえるか
これらのポイントに問題がある業者は、アスベスト(石綿)の飛散による健康被害のリスクが高まるため、依頼しないほうがよいと考えられます。
また、インターネットで業者を探す場合は、ホームページに施工事例が載っているかどうかにも注目しましょう。
まとめ
本記事では、アスベスト(石綿)が含まれていたサイディング材の種類や危険性、見分けるポイント、除去する方法について解説しました。
2006年以前に建てられた住宅の外壁にはアスベスト(石綿)が含まれている可能性があるため、外壁が劣化したり、改修工事が行われたりする際には注意が必要です。
アスベスト(石綿)を含む外壁をすぐに取り換えなくても問題ありませんが、早めに外壁塗装を実施して劣化を防ぐことで、外壁を長持ちさせて撤去するまでの日数を延ばすことができます。
もし、外壁の劣化が気になるようでしたら、専門業者に相談しましょう。
ガイソーは、アスベスト(石綿)の含有有無の調査から、適切な処置のご提案まで、丁寧に対応させていただきます。
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